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家の時間 連載 VOL5

お金をかけないアーティライフ。その試み1

前回アーティスト部屋をいくつかご紹介しました。
個性的な生活空間というのは、私にとって大変興味深いものです。


どの国のアーティストの部屋でも、共通して私の興味をかきたてるのは、
「役に立たないけど面白いもの」が集積していることです。


石ころや木の実や錆びた鉄板や鉄の棒、何かの部品や切り抜きなどなど、
アーティストたちは、それらのものの中に何かしらの造形美や
色彩の美を見出して、「飾っておこう」となります。
そしてその時々で気まぐれにそれらを組み合わせて、
何かを発見したり、ただ魅了されたりしています。


そもそも、絵画にしてもオブジェにしても、
何かの機能を果たすために置かれているわけではないので、
自分が素敵だと思うものは何でもオブジェになりえるわけです。


「なんでもないもの」は飾られることで「意味のあるもの」に変わります。


手始めに簡単に試すことができるのが、子供の絵です。
幼稚園くらいのお子さんがいるご家庭でしたら、
年間何百枚というドローイングが日々制作されているのではないでしょうか。
その中から何点か、額に入れて飾ってみてはいかがでしょう。
額に入れることで、小さな紙切れもぐっと素敵なアートピースになりますし、
お子さんもきっと自信につながって、もっともっと表現することを
楽しんでくれるでしょう。


以前、小さな絵でもその中には膨大なアーカイブが存在する、と書きましたが
子供の絵にはそれこそ、その家族にしか読み取れない様々な情報が詰まっています。
その絵を描いていた頃、その子の関心が何に向いていたか、
どんな道具を好んで、どんな色を好きだったか、
どこかに旅行した思い出なのか、好きな動物なのか、両親の顔なのか、
スケッチブックに這いつくばるようにして描いていた小さな背中や
熱中している横顔や、クレヨンをぎゅっと握る手や描きながら話したことのすべてを、
額に入れて身近に飾ってみるのはとてもたのしい作業ですよ。


写真キャプション

100円ショップで売られているキャンバスに子供が描いた観覧車です。私がデザインして色を乗せました。祖父母宅にプレゼントして飾ってもらっています。

5歳の息子がスケッチブックに描いたものを額装しました。題して「4と6と9をスキップする1から11」。「浮かせ」の額装にしておくと、マットを選ばないので作品の入れ替えがラクです。作品は無尽蔵に制作してもらえるので、我が家では「ねえ、絵描いて~」とお願いして「しょうがないなあ」とちょっと先生気取りで描いてくれます。


同じく、息子のドローイングです。不要になった額をペイントして、2箇所に別のアレンジをしてみました。小さめで同じサイズの額があると、いろいろ遊べて楽しいですね。インテリアとのマッチングを考えるならば、単色で描いてもらったり、太めの丸筆で力強く線を引かせてあげると、子供の絵の持ち味が生きてくると思います。

('09 09/09)