2009年02月04日更新
インテリアをグレードアップ アートの飾り方「さりげなく知的に」編
私の尊敬するギャラリーオーナーの女性が以前に
「一緒に暮らすんだもの。絵が偉そうにしてどうすんの?」と
雑誌のインタビューの中でおっしゃっていました。
これは、きらびやかな額に入れてうやうやしく飾り、
その人の社会的地位や資産性の象徴として存在させるより、
一緒に暮らすものとして、もっと生活する人の感覚に馴染ませること。
自分の美意識、感情、身体感覚との親和性をもたせる、
といったようなことだと思うのです。
私自身もアートへの向かい方、接し方は、同じような感覚でいます。
自宅のアートも「出会い」のインパクトで衝動買いしますし、
さほど計算もなく、好きなものを思いつきで飾るスタイルが好きです。
そういう意味では、カップ&ソーサ一ひとつとってみても、
高級ブランドのものは、やはり象徴として存在価値があり、
機能的なデザインのものは、より身体感覚との親和性に価値があるものだと
いうことができるのではないでしょうか。
どちらももちろん好きずきです。
けれども昨今、多くの人の暮らしのあり方が、
自分自身の感覚に素直に、感性を伸びやかに
開放できる状態を求めていると思うのです。
装飾性よりも「開放性」や「気配」や「肌触り」といったキーワードは
ライフスタイル産業において、より重視されています。
長くなりましたが、アートはずっと象徴としての役割を担ってきました。
しかし今回は、もっと自分の身体感覚に馴染んだ楽しみ方を求める方に、
お勧めの作品&飾り方をご紹介します。
☆おすすめ1 コラージュ
多くは紙の支持体に何かを切ったり貼ったりしたものです。
作家の手仕事感、オリジナリティが強く、コレ一発でインテリアが
とても個性的になります。
☆おすすめ2 ドローイング
どんな作家も小さなスケッチをしていますが、紙に描いた習作のようなものが多く、
完成品として販売されることは少ないです。
けれど、さりげないおしゃれ感は抜群です。
☆おすすめ3 額に入れない小さなキャンバス作品
額に入れてないキャンバスがそのまま飾ってあるなんて、こなれ度抜群です。
手仕事の素材感がひとつ加わるだけで、お部屋の雰囲気が変わります。
飾り方としては、小さなピンで留めておくとか
〈小さいキャンバス作品ならコレで十分)
立てかけるのがさりげなくてよいように思います。
この場合もやはり先回書かせていただいたように、
家具とセットにされるとよいと思います。
作法やルールはありません。
「これ好き~」と思える作品を
暮らしの道具たちとなじませて、あっちへ置き、こっちへ置き、と
楽しんでいただきたいと思います。
写真キャプション
額に入れてあれば、床に立てかけてもOKです。
左は宿谷一郎のドローイング385×270㎜¥8,400(作品のみ)。
右は安東幸夫のコラージュ「紅天幕」作品650;500㎜¥42,000(作品のみ)
額に入れないキャンバスは、棚の上にグリーンやオブジェなどと一緒に並べると、さりげなくて素敵です。田鎖幹夫 334×212mm ¥42,000
廊下つきあたりや、お部屋の一角に椅子を置き、その上にアートを乗せておくだけで、ちょっとしたコーナーがおしゃれに演出できます。作品は入江清美の紙素材の半立体作品「FROST」380×455㎜¥21,000。パネルの中にとめてあります。